自業自得 2011 10 29

 日高義樹氏は、著書の中で、こう書いています。
書名「いまアメリカで起きている本当のこと」
この本の引用は、5月5日に書評で書きましたので、再掲示となります。
(以下、引用)
 ワシントンの消息筋の話を総合すると、
TPPは、反米的な姿勢をとる民主党政権がアジア諸国をまとめようとしているのを阻止し、
アメリカが主導する地域協定を作って日本を抑えようとする意図が明らかである。
 日本の民主党が、アメリカの核の傘に守られて日本が経済大国になったことを忘れ、
何の具体的な構想もなく「アメリカとの関係を変える」「核の傘は要らない」と言ったために、
アメリカにTPPを作らせることになってしまった。
 菅首相(当時)は、農業団体からの強い反対の中で、
TPPにどうやって参加するかという新たな問題を抱え込むことになったが、
自業自得と言うほかはない。
(以上、引用)
もうひとつ引用しましょう。
(以下、引用)
 アメリカ政府は、普天間は日本の国内問題だと考えている。
自民党前政権との約束を民主党政権が勝手に破ったことに対して強い不快感を抱き、
不満に思っているが、それほど深刻には考えていない。
 だが民主党政権が核兵器の持ち込みに反対し、
秘密協定を暴露してしまったことには、心底ハラを立てている。
 「日本の民主党政権がいったい何を考えているのか、まるでわからない。
アメリカの核兵器に反対するのであれば、
独自の核兵器を持つのか、
あるいは核兵器の扱いについてアメリカ政府と改めて話し合いをするのか、
さらには中国の傘の下に入るつもりなのか。
あるいは全く何の考えもなく反対しているだけなのか」とハドソン研究所の同僚が言った。
(以上、引用)
 この疑問については、おそらく一番最後が正解だと思います。
風のうわさでは、「政権交代した高揚感から、つい過言があった。
特に戦略構想などなかった」ようなことを聞いたことがあります。
 さて、ジョセフ・S・ナイJr氏は、著書の中で、こう言っています。
「日本には三つの選択肢がある。
日米同盟の堅持・強化、
フランスのような自主独立路線、
あるいは21世紀の大国となる中国の属国化だ」
 さて、日本とフランスの違いを見てみましょう。
フランスにあって、日本にないものは何か。
フランスは、核武装しているということです。
 次に、軍事予算が違います。
対GDPで比較すると、フランスは日本の2倍以上となっています。
金額ベースで見ても、フランスは日本を大きく上回っています。
こうしてみると、フランスは軍事大国と言えるでしょう。
 何も考えずに、政権交代した高揚感から、
つい過言したことの代償は、大きなものとなるでしょうね。




























































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